デュアルコアCPU 【dual core CPU】 2コアCPU
概要
デュアルコアCPU(dual core CPU)とは、一つの半導体パッケージにマイクロプロセッサ(MPU/CPU)の演算・処理回路であるプロセッサコアを2つ集積し、それぞれ独立に稼働させることができるもの。プロセッサコアはCPUの心臓部で、メインメモリからコンピュータプログラムを読み出して解釈や実行を行うことができる。デュアルコアCPUには同じ設計の独立したコアが2基内蔵されており、それぞれが別のプログラムを同時に実行することができる。プログラム側は特別な対応は必要ないが、OS側にはデュアルコアを認識してそれぞれにプログラム実行を割り当てる対応が必要になる。
互いに依存関係にない2つのプログラムを同時に実行するような場合にはシングルコアプロセッサに比べ2倍近い性能を発揮できるが、コア以外の回路やデータ伝送路などは共用であるため、実際に2倍の性能が発揮できる場面は多くない。
また、同一のCPUをコンピュータに2基搭載するデュアルプロセッサに比べ、主基板の制御回路やデータ伝送路などは簡素で低コストになるが、共用部分の多いデュアルコアの方が性能は上げにくい。
デュアルコアは複数のコアを一つのプロセッサパッケージに組み込むマルチコアプロセッサ(multi-core processor)のうち最も基本的な構成で、パソコン向けでは米インテル(Intel)社が2005年に発売したPentium Dや米AMD社のAthlon 64 X2(Athlon X2)、2006年以降のIntel Coreシリーズなどから本格的に普及し始めた。
その後、技術の進歩とともにプロセッサコアの集積度も上がり、4コアの「クアッドコアCPU」(quad-core)、6コアの「ヘキサコアCPU」(hexa-core)、8コアの「オクタコアCPU」(octa-core)などが登場している。数十かそれ以上の多数のコアを積載したCPUは「メニーコアCPU」と呼ばれる。
(2018.6.4更新)