レジスタ 【register】
概要
レジスタ(register)とは、CPUなどのプロセッサ内部にある、演算や実行状態の保持に用いる記憶素子。最も高速な記憶装置だが、一般的なCPU製品で数個から数十個、容量に換算して数十バイト程度と数が限られる。GPUなど特殊なプロセッサでは数千個や数万個(数百キロバイト)を内蔵するものもある。
目次
CPU内部の演算回路などは原則としてレジスタに記録されたデータに対して処理を行うようにできている。コンピュータプログラムはメインメモリ(RAM)からレジスタにデータを読み出し、処理を行い、結果をメインメモリに書き出すという手順を繰り返して処理を進める。
レジスタには処理対象のデータや計算結果、途中経過などが記録されるほか、読み込みや書き出しを行うメインメモリ上のアドレス(番地)を指し示すデータを記録するのにも使われる。メインメモリ内の記憶素子のように番地によって識別されるのではなく、それぞれ個別の識別名が与えられている。
命令によって役割が決まっているものを「専用レジスタ」、特定の役割が割り当てられておらずプログラムの都合で様々な用途に使い回せるものを「汎用レジスタ」という。プログラムからアクセスできず、プロセッサ自身が内部的に使用するための特殊なレジスタが用意されている場合もあり、「内部レジスタ」と呼ばれる。
専用レジスタの種類や役割はプロセッサの仕様により異なるが、多くのCPU製品に共通する基本的なレジスタとして、アキュムレータ、データレジスタ、アドレスレジスタ、インデックスレジスタ、ベースレジスタ、スタックポインタ、ステータスレジスタ(フラグレジスタ)、プログラムカウンタなどがある。
(2025.8.18更新)