コア数 【number of cores】 物理コア数
概要
コア数(number of cores)とは、コンピュータのCPU(MPU/マイクロプロセッサ)内部に内蔵された、独立して稼働するプロセッサコアの数。コアの数だけ複数のプログラムを並列に動作させることができる。元来、マイクロプロセッサ内部には演算や制御を行う回路は一系統だけ搭載され、同時に一つのプログラムを実行していたが、近年では、それぞれが単体のプロセッサのように独立して稼働する「プロセッサコア」を複数内蔵し、同時に複数のプログラムを実行できる「マルチコアプロセッサ」が一般的になってきている。
マルチコアプロセッサの内部にいくつのコアが内蔵されているかを表すのがコア数で、「2コア」(デュアルコア)であれば同時に2つ、「4コア」(クアッドコア)であれば同時に4つのプログラムを並列に実行することができる。
コア数が大きいプロセッサほど総合的な性能は高く価格も高いが、あくまで複数のプログラムを並列に処理する能力を表すため、ある特定の一つのプログラムを実行する能力(シングルスレッド性能)がどの程度あるのかはコア数の値だけでは分からない。
また、各コアは演算や制御を行う回路は独立しているが、キャッシュメモリや外部との通信路などはプロセッサ全体で共用のため、同じ並列度でも複数のプロセッサや複数台のコンピュータで分散処理した場合よりは性能が劣ることが多い。
一方、一つのCPUが同時に実行状態に置くことができるプログラムの数を「スレッド数」(論理プロセッサ数)という。一般的なプロセッサではコア数とスレッド数は等しいが、一つのコアで2つのスレッドを同時に実行状態に置く「同時マルチスレッディング」(Intel社のハイパースレッディングなど)に対応したプロセッサでは、スレッド数はコア数の2倍となる(単純に性能が2倍になるわけではない)。
(2021.4.19更新)