10コアCPU 【10-core CPU】 deca-core CPU / デカコアCPU

概要

10コアCPU(10-core CPU)とは、マルチコアCPUの種類の一つで、10個のプロセッサコアを単一のICチップに集積した製品のこと。

プロセッサコアコンピュータプログラムを解釈して制御や演算をうひとまとまりの独立した回路群で、10コアCPUはこれを10個内蔵する。あたかも10個のCPUが内蔵されているかのように振る舞い、多くのプログラムを並列に実行できる。

キャッシュメモリや外部インターフェースなど、コア以外の回路群はチップ全体あるいはいくつかのコアごとに共有されるため、単純にシングルコアCPUが10個あるのと同じ働きをするわけではない。また、並列化できないプログラムコアの数が多くても高速にはならない。

空いている回路をやりくりして同時に2つの命令の流れ(スレッド)を実行状態に置く「同時マルチスレッディング」(Intel社ハイパースレッディングなど)に対応している製品は、一つのコアが2つのスレッドを並行して処理することができる。すべてのコアがこれに対応している場合、コア数は10、スレッド数20となる。

一般向けのCPU製品では、米インテルIntel)社の第5世代Intel CoreプロセッサBroadwellマイクロアーキテクチャ)の2016年発売の製品から提供されるようになった。ライバルの米AMD社は8コアや12コアCPU製品を用意しているが10コアの製品はない。

(2023.7.11更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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