クロック 【clock】 クロック信号 / clock signal / クロックパルス / clock pulse / クロックシグナル / clk
電子基板や半導体チップなどの内部で、複数の電子回路が信号を送受信するタイミングを揃えるために、規則正しく刻まれる電気信号を「クロック信号」(clock signal)という。そのような信号によって各回路の動作を同期させる方式を「クロック同期設計」(同期回路)という。
信号の形式にはいくつかの種類があるが、最も単純なクロック信号は一定の時間ごとに高電圧と低電圧が切り替わるもので、電圧が上がってから次に上がるまでの時間(または下がってから次に下がるまでの時間)のことを「クロック周期」(clock cycle)あるいは「クロックサイクル」という。
また、その逆数である、単位時間あたりの周期の数を「クロック周波数」(clock frequency)という。周波数が高いほど同じ時間に実行できる計算や伝送の回数が増えるため、処理や通信を高速化することができる。半導体チップやコンピュータの性能指標としてよく用いられる。
クロック信号は水晶やセラミックの振動子を内蔵したクロック発振回路によって発信され、専用の信号線を伝わって各回路に供給される。基板上のチップや回路は単一のクロックに従って動作するが、CPUなど特定のチップの内部だけ、外部からの信号の数倍のクロック信号で高速に動作させる場合もある。
(2023.3.29更新)