半導体 【semiconductor】 セミコンダクター
概要
半導体(semiconductor)とは、電気をよく通す導体(conductor)と通しにくい絶縁体(insulator)の中間の性質を持つ物質。また、そのような物質の性質を応用して作られた電気素子や電子部品の総称。半導体の性質を応用して開発・製造されたダイオード(diode)やトランジスタ(transistor)などの電気素子や、これらを金属配線などと共に高密度に集積して電子回路を形成した集積回路(IC:Integrated Circuit)は、今日の電気機械や電子機器を構成する最も基本的で重要な部品として幅広く利用されている。こうした半導体応用製品のことを単に半導体と略称することも多い。
半導体としての性質を持つ物質には様々な種類があるが、よく知られているのはシリコン(Si、ケイ素)やゲルマニウム(Ge)などの単体や、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)などの化合物である。ICチップなどとして工業的に生産される半導体製品の多くはシリコン結晶に微量の添加物を混合した材料を用いる。
電荷の運搬の仕方の違いにより、結晶中に電子の欠落した正孔(ホール)を生じさせ、その移動によって正の電荷を運ぶ「p型半導体」と、結晶中に余剰の電子を生じさせ、その移動によって負の電荷を運ぶ「n型半導体」に分かれる。p型とn型を組み合わせることによりダイオードやトランジスタなど様々な機能を持つ素子を形成することができる。
(2018.11.7更新)