アドレッシング 【addressing】

概要

アドレッシング(addressing)とは、機器やデータの所在情報(アドレス)を指定したり割り当てること。主に対象を連続した番号(番地)で識別するシステムで用いられる概念である。

メモリアドレッシング

コンピュータ内部で、CPUメインメモリRAM)内でデータを読み書きしたい番地を指定することをアドレッシングという。32ビットCPUであれば番地を32ビットで表す「32ビットアドレッシング」が、64ビットCPUであれば64ビットで表す「64ビットアドレッシング」がわれる。

CPU実行する機械語では様々なアドレス指定方式を用意しており、これを「アドレッシングモード」(addressing mode)という。命令のオペランドに番地のを直に記述する「直接アドレス指定」(絶対アドレス指定)、番地のが保存されたメモリ上のアドレスを記述する「間接アドレス指定」などの種類がある。

IPアドレッシング

IPネットワーク内で機器の識別に用いるIPアドレスの割り当て方式のことを「IPアドレッシング」ということがある。IPv4アドレスの場合を「IPv4アドレッシング」、IPv6の場合を「IPv6アドレッシング」という。

現在インターネットで広く普及しているIPv4の場合、IPアドレス32ビットで表される。これを、アドレス領域ごとに固定された長さの上位ビットネットワークアドレス、残りの下位ビットホストアドレスとするアドレッシング方式を「クラスフルアドレッシング」という。

アドレス領域全体をクラスAからクラスC(特殊用途のクラスD、Eもある)に分け、クラスAアドレスは上位8ビットが、クラスBアドレスは上位16ビットが、クラスCアドレスは上位24ビットがそれぞれネットワークアドレスとなる(残りの下位ビットホストアドレス)。

一方、クラスによる区分を廃止し、サブネットワークごとに個別にネットワークアドレスの範囲を表すサブネットマスクを指定する方式を「クラスレスアドレッシング」という。ネットワークアドレスの長さは1ビット単位で可変長であり、サブネットマスクが「255.255.255.240」であれば上位28ビットネットワークアドレスとなる。

(2023.9.21更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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