DPU 【Data Processing Unit】
概要
DPU(Data Processing Unit)とは、マイクロプロセッサの種類の一つで、通信・ネットワークにおけるデータ処理の機能に特化した回路を内蔵したもの。NIC(ネットワークインターフェース)などに搭載され、コンピュータのCPUの処理を肩代わりする。制御機能や演算機能を集積したICチップの一種で、ネットワークにおけるデータ処理に必要な回路を内蔵し、高速に処理することができるものを指す。DPUを内蔵したNICは「スマートNIC」(SmartNIC)と呼ばれ、通常はCPUが行う様々な処理を肩代わり(オフロード)することができる。
製品や機種によって機能は異なるが、IPやTCP、UDP、HTTPなどのプロトコル(通信規約)に関する処理、IPsecやSSL/TLSなどによる送受信データの暗号化や復号などに対応していることが多く、ファイアウォール、ストレージ制御、仮想化などに関連する処理を行う機能を持った製品もある。
主に米NVIDIA社が提唱している製品カテゴリーで、同社の「BlueField」シリーズのプロセッサ製品などが該当する。同社のDPUは汎用のARM系CPUコアを内蔵しており、プログラムにより複雑な処理を行うことができる。他社では「IPU」(Infrastructure Processing Unit)などの名称が用いられることもある。
(2024.8.30更新)