クロック周波数 【clock frequency】 動作周波数 / クロックレート / clock rate
概要
クロック周波数(clock frequency)とは、電子基板や半導体チップなどの内部で、複数の電子回路が信号を送受信するタイミングを揃えるための周期的な電気信号(クロック信号)を、単位時間あたり何回発振するかを表す値のこと。単位は「Hz」(ヘルツ)。クロック信号には様々な形式があるが、最も基本的なものは一定時間ごとに高電圧と低電圧が切り替わる信号で、基板内や回路内に設けられた発振器により生成され、各装置や回路に供給される。
クロック信号を毎秒何回発するかを表すのがクロック周波数で、この値が大きいほど、1秒を短い間隔で区切って信号の処理や伝送を実行するため、他の条件が同じなら装置をより高速に動作させることができる。
クロック信号を毎秒1回発振するのが1Hzで、毎秒1000回を1kHz(キロヘルツ)、毎秒100万回を1MHz(メガヘルツ)、毎秒10億回を1GHz(ギガヘルツ)という。現代のコンピュータのクロック周波数は数百MHzから数GHzが多い。
原則として基板上のチップや回路は単一(同一)のクロック周波数で動作するが、近年ではCPUなど特定のチップの内部だけ、外部からの信号の数倍の周波数を用いて高速に動作させる場合もあり、「CPUクロック」「メモリクロック」「ベースクロック」などのように呼び分ける。
クロック周期 (clock cycle/クロックサイクル)
クロック信号の繰り返し周期一回分にかかる時間の長さをクロック周期(クロックサイクル)という。クロック信号の始まり(電圧の立ち上がりなど)から、次のクロックの始まりまでの時間で、クロック周波数の逆数となる。
例えば、クロック周波数1MHzの信号は毎秒100万回の発振を繰り返すため、一回あたりのクロック周期は100万分の1秒(1マイクロ秒)となり、1GHzならば10億分の1秒(1ナノ秒)となる。
(2022.6.1更新)