ベンチマーク 【benchmark】 ベンチマークテスト / benchmark test
概要
ベンチマーク(benchmark)とは、性能や成績などの評価手法の一つで、同種の他の対象と同じ条件で測定値を求め、相対的な比較を行う方式。また、その際に比較に用いる対象や指標のこと。ITの分野では、ICチップやコンピュータシステムなどの性能比較でよく用いられる手法だが、IT以外の分野でも、金融商品や企業業績、工業製品などで標準的な比較手法の一つとしてよく知られる。
機器やシステムの性能を比較する場合、テスト用に開発されたコンピュータプログラム(ベンチマークソフト)を実際に実行してみて、実行時間を計測してそれぞれの被検体の性能とする。ソフトウェアの比較の場合には、同じ機材を用いてテスト用に用意されたデータや入力を処理させてみて、実行時間を計測する。
半導体チップやコンピュータ、ソフトウェア、情報システムなどは構成要素が多く構造が複雑なため、外形的な仕様や諸元の値からは具体的な性能を知ることが難しい。このため、ベンチマークによって同じ製品の前の世代や同世代の別の開発元の製品などと相対的な比較を行うことで性能を評価することが多い。
ベンチマークはある特定のプログラムやデータを処理したときの性能に過ぎず、別の対象や条件のもとでは、当然異なった結果が得られる。メーカーが製品の性能アピールに用いるような一般的なベンチマークプログラムは様々な分野や状況に共通する最大公約数的な使用環境を想定して開発されることが多いため、分野や用途によってはまったく当てはまらないこともある。具体的に使用するアプリケーションが決まっているのであれば、それを用いてベンチマークテストを行うのが望ましいとされる。
(2018.5.29更新)