エビデンス 【evidence】
概要
エビデンス(evidence)とは、証拠、根拠、証言、痕跡などの意味を持つ英単語。ITの分野では、システム開発のテスト工程などで、システムが正しく動作している、あるいは不具合が生じたことを示す証拠となる書類やデータなどをこのように呼ぶことが多い。ソフトウェアなどの動作が、ある条件や入力、操作手順によって特定の状態に至ったことを証明する証拠資料をエビデンスという。ある瞬間の表示状態を画像として取り込んだ画面キャプチャや、生成されたデータファイル、記録されたログデータ、外部の別のシステムが受信したデータなどが用いられることが多い。テスト報告書やバグレポートなどに添付されて開発元などに報告される。
他分野での意味
一般によく知られるのは医療や公衆衛生などにおける用法で、治療法や薬剤、施策などの有効性を、過去の臨床研究などのデータに基づいて統計的な確率や割合などの形で示した客観的な根拠のことをエビデンスという。
金融や会計などの分野では、人やモノの存在や帰属、所有などを明らかにする公的な証明書や、監査や検証などに用いる記録や証拠書類などのことをエビデンスということがある。他の分野でも、これらの例にならって、エビデンスという用語を科学的根拠、統計的有意性、証跡や証拠などの意味で用いることがある。
(2020.7.21更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- NTTデータ数理システム 学生研究奨励賞 提出論文 東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科「エビデンスが求められる時代における主観的看護情報」(PDFファイル)にて引用 (2012年)