FY 【Fiscal Year】 Financial Year / 会計年度 / 事業年度

概要

FY(Fiscal Year)とは、「会計年度」あるいは「事業年度」という意味の英略語。“Fiscal Year” は主にアメリカ英語で、“Financial Year” は主にイギリス英語で用いられる。暦年のことは「CY」(Calendar Year:カレンダーイヤー)と略す。

政府や自治体、企業などの法人は1月に始まり12月に終わる暦上の1年とは別に、会計上の1年の区切りを持つことが多く、日本語では年度、事業年度、会計年度などと呼ぶ。これを英語では “Fiscal Year”(fiscal:会計の)、あるいは “Financial Year”(financial:財政の)と呼び、いずれの場合も「FY」と略記する。

日本では政府など公の年度は4月に始まり3月に終わるが、アメリカでは政府の会計年度は10月に始まり9月終わる制度となっており、日本とは半年ずれている。ドイツやフランス、中国、韓国のように暦年と会計年度が一致している(1月始まり・12月終わり)国も多い。

日本語では、例えば2022年4月から2023年3月までの年度を「2022年度」と開始日の暦年で呼ぶが、英語では、例えば2022年10月から2023年9月までの年度を「FY2023」と終了日の暦年で呼ぶ。

英語圏では半期や四半期の区切りも好まれ、上半期を「H1」(H:Half)または「1H」、下半期を「H2」「2H」として、「FY2023 H1」(2022年10月~2023年3月)と呼んだり、四半期を年度初めから順に「Q1」(Q:Quarter)「Q2」「Q3」「Q4」(あるいは「1Q」のようにアルファベットと数字が逆)として「FY2023 Q1」のように呼ぶ。

日本でも諸外国でも企業などの決算期は法人ごとに自由に選ぶことができようになっていることが多い。日本では学校の卒業など公の年度の切り替わりと歩調を合わせる形で3月決算とする企業が多いが、米国企業は暦年と会計年度を一致させる12月決算の企業が多いと言われる。

(2022.3.30更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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