PS/2 【IBM Personal System/2】

概要

PS/2(IBM Personal System/2)とは、米IBM社が1987年から1994年にかけて展開した、主にビジネス用途向けのパーソナルコンピュータ(PC)製品のシリーズ名。日本では日本語表示機能を加えた「PS/55」(IBMパーソナルシステム/55)として展開された。

1984年に発売され大ヒットした同社の「IBM PC/AT」の仕様を踏襲しながら、先進的な仕様を盛り込んだシリーズで、後に「PC/AT互換機」として知られるようになるパソコン製品群の業界標準には、PC/ATそのものではなくPS/2に由来する仕様も含まれている。

それまでの製品シリーズとの大きな違いとして、米インテルIntel)社の32ビットCPUi386」シリーズの採用や、画面出力モードの「VGA」(Video Graphics Array)、拡張バス「MCAバス」(Micro-Channel Architecture bus)、フロッピーディスクドライブの標準搭載、キーボードおよびマウスを接続する「PS/2ポート」などがある。VGAPS/2ポートPC/AT互換機の標準仕様として広く普及した。

また、標準のオペレーティングシステムOS)として、それまでの「PC DOS」(MS-DOSのIBM PC版)に加え、米マイクロソフトMicrosoft)社と新たに共同開発した「OS/2」を採用したが、同社が方針転換し独自の「Windows」を開発・推進し始めたことから、こちらも一部の業界・用途を除いてあまり普及しなかった。

(2024.9.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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