信頼度成長曲線 【reliability growth curve】 バグ曲線 / PB曲線

概要

信頼度成長曲線(reliability growth curve)とは、ソフトウェア開発のテスト工程で、欠陥(バグ)の累積発見数が開発の進捗に従って増加していく様子を表したグラフ。初期の値をもとに数学的な関数で近似し、残り数の予測などを行う。

ソフトウェア開発では記述したプログラムのテストと修正を繰り返して品質を向上していくが、テストの序盤は発見数が少なく、次第に一定のペースで発見できるようになり、開発が終盤に差し掛かると再び発見数が減少していく(最終的には見つからなくなる)という経過をたどるのが一般的である。

この過程を、縦軸を累積発見数、横軸を経過時間(テスト回数やテストケース数などで代理することもある)とする平面上に曲線で表したものが信頼度成長曲線である。序盤の発見数から曲線の形状を推定してその後の推移を予測することができる。どの程度の累積バグ数になったら十分な品質になったと判断できるかの基準として用いる場合もある。

曲線の形状は序盤が下に凸(加速度が正)、中盤の変曲点を境に上に凸(加速度が負)で、終盤に一定の値に収束するような形をしており、ゴンペルツ曲線やロジスティック曲線などで近似し、最小二乗法などの手法で係数を決定することが多い。

(2021.10.21更新)

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