読み方 : しんらいどせいちょうきょくせん

信頼度成長曲線 【reliability growth curve】 バグ曲線 / PB曲線

概要

信頼度成長曲線(reliability growth curve)とは、ソフトウェア開発のテスト工程で、欠陥(バグ)の累積発見数が開発の進捗に従って増加していく様子を表したグラフ。初期の値をもとに数学的な関数で近似し、残り数の予測などを行う。
信頼度成長曲線のイメージ画像

解説 ソフトウェア開発では記述したプログラムのテストと修正を繰り返して品質を向上していくが、テストの序盤は発見数が少なく、次第に一定のペースで発見できるようになり、開発が終盤に差し掛かると再び発見数が減少していくという経過をたどるのが一般的である。

この過程を、縦軸を累積発見数、横軸を経過時間とする平面上に曲線で表したものが信頼度成長曲線である。経過時間はテスト回数やテストケース数などで代理することもある。曲線の形状は序盤が下に凸(加速度が正)、中盤の変曲点を境に上に凸(加速度が負)で、終盤に一定の値に収束するような形になる。

序盤の発見数から曲線の形状を推定して、その後の推移を予測することができる。その場合、ゴンペルツ曲線やロジスティック曲線などのS字型で上限に向かって収束する曲線で近似し、最小二乗法などの手法で係数を決定することが多い。

現在の実績からテストの進捗状況を確認したり、累積バグ数が収束して増えなくなったことを確認してテスト終了の目安とする。過去の同様のプロジェクトの曲線と比較し、今回のコード品質の善し悪しや、テストケースの設計の良し悪しの判断に用いる場合もある。

(2025.8.28更新)

他の用語辞典による「信頼度成長曲線」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「信頼度成長曲線」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
令6修6 問41】 テスト工程での品質状況を評価するためには,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係を分析する必要がある。一定の品質が達成されつつあることを表しているグラフはどれか。
平30修12 問54】 テスト工程での品質状況を評価するためには,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係を分析する必要がある。一定の品質が達成されつつあることを表しているグラフはどれか。
平29春 問53】 テスト工程での品質状況を評価するためには,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係を分析する必要がある。品質が安定しつつあることを表しているグラフはどれか。
平28修1 問54】 テスト工程での品質状況を判断するための管理項目として,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係がある。品質が安定しつつあることを表しているグラフはどれか。
平26修7 問54】 テスト工程での品質状況を評価するためには,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係を分析する必要がある。一定の品質が達成されつつあることを表しているグラフはどれか。
平25修1 問56】 テスト工程での品質状況を判断するための管理項目として,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係がある。品質が安定しつつあることを表しているグラフはどれか。
平23修1 問56】 テスト工程での品質状況を判断するための管理項目として,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係がある。品質が安定しつつあることを表しているグラフはどれか。
平21修6 問53】 テスト工程での品質状況を判断するための管理項目として,テスト項目消化件数と累積バグ件数との関係がある。品質が安定しつつあることを表しているグラフはどれか。