応答速度

概要

応答速度とは、機械などの性能指標の一つで、要求に対して応答する素早さのこと。要求を伝達してから動作を完遂するまでの所要時間として表すことが多いため、「応答時間」(response time/レスポンスタイム)もほぼ同義。

ディスプレイの応答速度

IT分野ではディスプレイ(モニター)の表示が映像の展開に遅延なく追従できるかがよく問題となる。各画素へ表示色の変化を信号として伝達してから実際にその色に切り替わるまでの所要時間をディスプレイの応答速度という。

どの色からどの色に変化させるかで所要時間は異なるため、計測条件を揃える必要がある。単に応答速度という場合は黒(全消灯)から白(全点灯)に切り替えて再び黒に戻す(黒→白→黒)にかかる時間を指すのが一般的で、ミリ秒(1/1000秒)などの単位で表す。

実際の使用環境ではこのような極端な色変化は少ないため、何らかの中間色から別の中間色に切り替える時間を計測する「GTG」(Gray To Gray)を用いることもある。また、画面内を移動する物体を表示したときに、背景との輪郭部分がどの程度にじむかを測定した「MPRT」(動画応答時間)という指標もあり、残像の残りにくさを表している。

(2023.1.31更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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