マウス 【mouse】
概要
マウス(mouse)とは、コンピュータの入力装置の一種で、平らな面の上で卵大の装置を動かし、移動量や方向を指示するもの。姿がネズミに似ていることからこのように呼ばれる。表側には一つから数個のボタンがあり、決定やキャンセルなどの指示を伝えるのに用いられる。画面上には現在位置を示す小さな絵記号が表示され、これをマウスポインタ(mouse pointer)あるいはマウスカーソル(mouse cursor)という。面に接する裏側には移動を検知するセンサーが搭載されており、手で軽く押さえて盤上を滑らせると、その方向や速さを検出してコンピュータ本体に伝え、画面上のポインタが同じように移動する。利用者から見て手前側が画面下方向に、奥が上方向にそれぞれ対応している。
表側の指のかかる部分にボタンがあり、これを押して素早く離す動作(クリックという)を行うと、ポインタの指し示す位置にある対象物を選択・指定された状態にすることができる。ボタンが左右に分かれて2つある場合は、右ボタンと左ボタンで機能や役割が異なる。左右のボタンの間に回転する車輪状の部品(ホイールという)が組み込まれた製品もあり、これを回転させたり押し込む操作が利用できる。
最初に実用化されたのは内部にゴムなどでできたボールを仕込んだもので、メカニカルマウスあるいはボールマウスと呼ばれる。内部にはボールの回転を検知するセンサーがあり、裏側からボールの一部を露出させて、面上を動かすと連動してボールが転がる仕組みである。現在普及しているのは、裏面に光源と光センサーがあり、接地面からの反射光の変化を読み取って移動を検知する光学式マウス(オプティカルマウス/レーザーマウス)である。
マウスの感度
マウスの感度(センサーの分解能)を表す性能指標として「カウント数」という単位を用いることがある。物理的にどのくらいの距離動いたら1単位の移動としてコンピュータに伝達するかを表す値で、1インチあたりの検出回数を「dpi」(dot per inch/ドット毎インチ)という単位で表す。
例えば、分解能400dpi(400カウントとも表記される)の製品の場合、手で400分の1インチ移動させるとコンピュータ本体へ信号が送られ、対応する距離だけ画面上のポインタを移動させる。コンピュータ側の設定によるが、1カウントあたり1ピクセル移動させる設定の場合、1インチの移動が画面上で400ピクセルの移動に相当する。
感度が高ければ微妙な動きも検知することができるが、高すぎるとわずかな移動でポインタが大きく動いてしまい、かえって使いにくくなってしまうため、スイッチなどでカウント数を切り替えて好みの値に設定できるようになっている製品も多い。