キーボード 【keyboard】 KB

概要

キーボード(keyboard)とは、キー(key、鍵)と呼ばれる小さなボタンが規則正しく並び、これを手指で押し下げて操作する装置のこと。

音楽の分野では、ピアノのように細長い鍵(けん)が横一列に並んだ楽器(の操作部分)を意味し、「鍵盤」とも呼ばれる。コンピュータの分野では、正方形や横長の小さなボタンが縦横に整然と並び、文字や記号、コンピュータへの指示などを送信するための入力装置のことを指す。

一般的な製品には100前後のキーが4~5段に渡って並んでおり、各キーの上面(キートップ)に入力される文字や機能などが記されている。文字や記号を入力するキーは小さな正方形になっていることが多く、特殊な機能を与えられたキーは横長になっていることが多い。キートップに指先などで触れて押し込むことで、そのキーが押されたという信号がコンピュータへ送信される。

文字キーにはアルファベットやアラビア数字、記号などが割り当てられており、日本国内で使用される装置にはかな文字が刻印されているものもある。一つのキーには通常複数の文字が割り当てられており、単に打鍵したときと、「Shift」キーを押しながら打鍵したとき、かな入力モード打鍵したとき、などのように使い分けられる。

文字キー以外に特殊な文字の入力や機能の呼び出しをうためのキーがあり、スペース(空白)文字を入力するスペースキー(横長のためスペースバーとも呼ばれる)や、タブ文字入力するTabキー、選択のキャンセルなどをEscキー、現在地の文字の削除などをなうDeleteキーDelキー)、「↑」など矢印の刻印された方向キー矢印キー)など様々な種類がある。

また、他のキーと組み合わせて(同時に押して)使用するためのキー修飾キーと呼ばれ、別の文字を呼び出すShiftキーや、文字キーソフトウェアの機能の呼び出しに用いるCtrlキーControlキー)やAltキーなどがある。WindowsパソコンにしかないWindowsキーMacにしかないCommandキーなど、機種固有の特殊なキーもある。

キーの並び方にはいくつかの標準があり、アルファベットの配列は「QWERTY」と呼ばれる並べ方が標準的に用いられる。パソコン向けにはこれに記号や特殊キーを追加した101型(英語圏向け)や、さらに日本語入力用のキーを追加した106型や109型などの規格がよく用いられる。かな文字の配列の標準としてはJIS配列親指シフト配列NICOLA配列)などがよく知られている。

(2023.2.8更新)

キーボード用語辞典

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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