クリック 【click】 clk

概要

クリック(click)とは、コンピュータの操作法の一つで、マウスなどの表面にあるボタンを押してすぐに離す動作のこと。画面上のマウスポインタが指し示す位置で対象を決定、選択する際などに行う。

マウストラックパッドなど画面上の位置を指示するポインティングデバイスにおける最も基本的な操作法の一つで、画面に表示されたマウスポインタカーソルが重なっているアイコンなどの対象物を選択・指定された状態にするのに用いられることが多い。“click” は英語の擬音語で、日本語の「カチッ」という表現に相当する。

触れて離す操作を素早く連続して行うことで、回数により異なる動作を指示できる場合がある。1回だけクリックすることを「シングルクリック」(single click)、2回の場合を「ダブルクリック」(double click)、3回を「トリプルクリック」(triple click)という。一般的によく利用するのはダブルクリックまでで、3回以上はあまり用いない。

マウスは機種によってボタンが複数存在する場合もあり、どれをクリックによって異なる動作を指示できる。一般的なWindowsパソコンでは筐体上面に左右にボタンが並んだ2ボタンマウスがよく利用され、左ボタンをクリックすることを「左クリック」、右ボタンをクリックすることを「右クリック」という。

左右の間にホイールがある機種ではホイールを押し下げる「ホイールクリック」も利用できる。Macのように1ボタンマウスが標準の場合はこのような区別は無いが、コンピュータ側で複数ボタンマウスを接続したときに使い分ける設定が可能な場合もある。

ボタンを長く押した場合

ボタンを押し下げた状態のままポインタを動かして別の位置を指定し、ボタンを離す操作を「ドラッグ&ドロップ」(drag and drop)という。クリックに似た操作だが、対象物の移動や範囲の指定など、画面上のある位置と別の位置を対応付ける操作に用いられる。

クリックしようとして長い時間押し下げたまま(通常1秒程度かそれ以上)にしてしまったり、押し下げたはずみでわずかにポインタ位置がずれたりするとドラッグ&ドロップ操作に移行してしまい、クリックできない場合がある。

タッチ操作の場合

指先などで画面や操作面に触れて操作するタッチ操作(タッチパネルタッチパッド)では、クリックと同じように特定の位置に軽く触れてすぐに離す操作を「タップ」(tapping/タッピング)という。

シングルクリックに相当する1回だけ触れて離す操作を「シングルタップ」、ダブルクリックに相当する2回連続してタップする操作を「ダブルタップ」という。マウスと異なりボタンの左右やホイールなどの区別はないため、左クリックや右クリックのような使い分けはできない。

(2022.5.23更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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