擬似乱数 【pseudorandom numbers】 疑似乱数

概要

擬似乱数(pseudorandom numbers)とは、一見乱数のように規則性のない数の並びのように見えるが、一定の計算手順によって確定的に与えられる数値の。また、その中の個々の数値。

乱数はまったく規則性がなく予測も再現も不可能な数値ので、真にランダムな乱数を得るには物理現象の観測などによらなければならない。このため、コンピュータでランダムな数値列が必要な場合は、初期値から一定の手順で計算を繰り返すことで統計的な偏りや前後の規則性が少ない数値列を生成し、乱数の代用とすることがある。

擬似乱数は初期値(シード)と計算手順が同じなら同じ数列が得られるため、数値シミュレーションなどではまったく同じ環境・状態の再現が可能となるが、暗号などに用いる場合には解読の手がかりを与える弱点となってしまうことがある。この点を改良し、計算手順と過去の数値列が得られても未来の出力を予測できないようにしたものを「暗号論的擬似乱数」という。

(2022.8.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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