PDM 【Product Data Management】 製品データ管理 / プロダクトデータマネジメント / 製品情報管理

概要

PDM(Product Data Management)とは、工業製品の開発工程において、設計や構成に関する情報を包括的に一元管理して部門間で共有することにより、コスト削減や工期の短縮を図る手法。また、そのために用いられるソフトウェア情報システム(PDMシステム)。

製品の部品の構成をまとめた部品表(BOM)や、3次元CADなどで作成した図面データ、仕様や材質、コスト、製造法などについて記した関連文書(ドキュメント)などを一元的に管理する。工程やスケジュールを管理するワークフロー機能や、受発注や生産など他部門のシステムとの接続・連携などの機能を持つシステムもある。

集約したデータは常に最新の状態が参照でき、キーワードを指定して関連情報を検索したり、変更履歴を記録して後から遡ることもできる。これらのデータは設計部門内の各部品の担当間で共有し、さらに製造、生産技術、購買など後工程の各部門で共有することもできる。

これにより、設計業務のプロセス標準化や、チーム間・スタッフ間の連携を強化することができる。また、工程の並列化(コンカレントエンジニアリング)や、一部の後工程の前倒し(フロントローディング)などをスムーズに行うことが可能となり、開発コストの削減や期間の短縮に貢献する。

(2024.3.31更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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