読み方 : エスオーダブリュー
SOW【Statement Of Work】作業範囲記述書/作業明細書
概要

複数の主体が関わるプロジェクトでは、誰が何をどこまで行うかが曖昧だと、後の作業や費用の認識にずれが生じやすい。SOWはこうした事態を防ぐため、関係者間で事前に役割や作業範囲を明確にし、合意の根拠とする文書として用いられる。
IT分野では、システム開発などの契約に際して、何をどの範囲まで作るのか、どのような工程で進めるのか、発注者と受注者がそれぞれ何を行い、何を行わないのかをSOWとして文書化し、取り交わす。契約書を補足する文書として扱われることも多い。
SOWに記載される成果物の定義には、機能仕様や納品物の一覧のほか、品質条件や受け入れ基準、前提条件、制約事項などが含まれる。作業計画としては、工程の分解やマイルストーン、スケジュール、作業間の依存関係が整理され、仕様変更が発生した場合の手続きや、発注者側が準備すべき設備やデータ、あえて対象外とする作業の範囲についても明記されることが一般的である。
SOWが作成される単位は状況により異なる。個々の作業者やチームに具体的な作業を依頼するために作られることもあるが、プロジェクト全体について発注者と受注者の間で取り交わされる場合が多い。基本契約を具体化する個別契約の締結時や、具体的な業務を発注する段階で作成される例がよく見られる。
受注者にとって、プロジェクトの内容を詳細にすり合わせておくことには、曖昧な条件のまま着手し、後から発注者側に無理な追加や変更を求められる事態を防ぐ意味合いがある。一方、発注者にとっては、期待した成果物を確実に受け取るための根拠となる。こうした事情から、システム開発プロジェクトに関するSOWは、受注者側が主導して草案を作成し、発注者側と調整しながら合意に至る進め方が取られることが多い。
(2026.6.29更新)