シリコンバレー 【Silicon Valley】

概要

シリコンバレー(Silicon Valley)とは、米カリフォルニア州サンフランシスコ南郊のサンタクララやサンノゼなどを含む地域の通称。半導体ソフトウェアインターネット関連のハイテク産業が集積しているため、ICチップの素材に用いられるケイ素(シリコン)をもじって俗にこのように呼ばれるようになった。

盆地状になった地域の一帯に、半導体メーカーやコンピュータメーカー、ソフトウェア企業、インターネット企業などハイテク産業・IT産業が高度に集積し、ハイテク分野に強い大学や研究機関、政府機関も立地している。世界からIT高度人材が集まり、ハイテクベンチャーの起業も活発である。

「シリコンバレー」という行政区画があるわけではなく、公的に定められた明確な境界があるわけでもないが、おおむね、サンフランシスコ湾南岸のサンマテオ市からサンノゼ市にかけての一体を指すことが多い。もう少し広く捉えて、サンマテオ郡全域とサンタクララ郡全域、およびバークレーからフリーモントにかけてのサンフランシスコ湾東岸地域を含めた広い範囲を指す場合もある。

1939年に域内にあるスタンフォード大学の卒業生、ウィリアム・ヒューレット(William Hewlett)氏とデービッド・パッカード(David Packard)氏がパロアルト市で測定機器メーカー、ヒューレット・パッカード(HP:Hewlett-Packard)社を創業したのが今日に繋がる産業集積のきっかけとされる。

第二次大戦後になるとショックレー半導体研究所(マウンテンビュー市)やナショナルセミコンダクター(サンタクララ市)、フェアチャイルドセミコンダクター(サンノゼ市)などの半導体メーカーが興隆し、コンピュータソフトウェアインターネットなどに関連する産業の中心地として発展した。

域内で創業あるいは成長した著名なハイテク企業としてはHP社のほか、グーグル(マウンテンビュー市)、アップル(クパチーノ市)、フェイスブック(メンローパーク市)、オラクル(レッドウッド市)、ヤフー(サニーベール市)、インテル(マウンテンビュー市)、AMD(サニーベール市)、アドビ(サンノゼ市)、シスコシステムズ(サンノゼ市)、エヌビディア(サンタクララ市)、テスラ(パロアルト市)などがある。

(2021.6.28更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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