ダイアログボックス 【dialog box】
概要
ダイアログボックス(dialog box)とは、コンピュータの操作画面で、利用者に何らかの入力を促すために表示される矩形の領域のこと。小さなウィンドウの形で表示されることが多い。“dialog” は「対話」の意。グラフィック表示を多用した操作画面(GUI)で用いられる基本的な操作要素の一つで、他のウィンドウよりも手前にポップアップ表示され、操作や入力を促すメッセージと共に、ボタンなどの入力要素が現れる。利用者が指示に従ってボタンを押すなどの操作を行うと消滅することが多い。
最も単純なものは利用者に何らかのメッセージを伝達するもので「処理に失敗しました。 [OK] 」といった形式で表示され、唯一表示されているボタンを押すと消える。このタイプのものは「メッセージボックス」(message box)あるいは「アラートボックス」(alert box/表示内容が注意や警告である場合)とも呼ばれる。
次いで多いのが利用者に可否など単純な選択(二択または三択)を求めるもので、「処理を開始してもよろしいですか。 [OK] [キャンセル] 」といった形式で表示され、利用者がいずれかのボタンを選んで押すと、選択に従って動作が決定される。
ファイルのパスを文字入力したり一覧から選択したりするファイル選択ダイアログ、ユーザー名とパスワードを入力する認証ダイアログのように、文字入力や一覧からの項目の選択、これら複数の入力要素の組み合わせなどの複雑な操作を求めるタイプもある。
モーダルとモードレス
出現すると入力が完了するまで当該アプリケーション内(システムが表示するものは画面内)の他の要素の操作が行えないようロックされるものを「モーダルダイアログ」(modal dialog)という。利用者に確実に警告などを伝えたい場合や、利用者が意思表示しないと処理を先に進めようがない場合に用いられる。
一方、出現後も自由に他のウィンドウなどに移って操作することができるものを「モードレスダイアログ」(modeless dialog)あるいは「ノンモーダルダイアログ」(non-modal dialog/非モーダルダイアログ)という。メニューやオプションなど、どのタイミングで操作・選択しても良い補助的な要素を置くのに用いられることが多い。