ループバックアドレス 【loopback address】 127.0.0.1 / ::1
概要
ループバックアドレス(loopback address)とは、そのコンピュータ自身を示すIPアドレスのこと。物理的なネットワークインターフェース(NIC)ではなく、OSなどに実装された仮想的なNICであるループバックインターフェースに割り当てられる。ループバックアドレスを宛先として送信したデータは、機器内部で折り返して自身が受信する。ネットワークを通じて外部に提供している機能に内部の別のソフトウェアからアクセスしたい場合や、ネットワークを利用するソフトウェアのテストなどに用いられる。
ローカルループバックアドレス (local loopback address)
通常、単にループバックアドレスという場合は、ループバック接続専用に確保されているIPアドレス領域から一つを選んで設定する。これを「ローカルループバックアドレス」という。自身とのみ通信可能で、外部からは到達できない。
IPv4では「127.0.0.0/8」(127.0.0.0~127.255.255.255)がローカルループバック用のアドレス空間として指定(RFC 1122)されており、通常は「127.0.0.1」を用いる。ほとんどの機器やOSはデフォルトでこのアドレスが設定されている。
IPv6においては「::1」(0:0:0:0:0:0:0:1)がローカルループバックアドレスに指定されている。また、IPv4、IPv6いずれの場合も、自身を表すホスト名として慣用的に「localhost」が用いられる。
外部から到達可能なループバックアドレス
ルータなどのネットワーク機器では、ループバックアドレスとして通常のIPアドレスを指定可能な場合がある。適切な設定を行えば外部からも到達可能である。複数のインターフェースに別々のアドレスを持つルータなどが、自身の代表アドレスを外部に知らせたい場合などに利用する。
(2022.5.11更新)