読み方 : オラクルラック
Oracle RAC【Oracle Real Application Clusters】
概要

複数のサーバが共有ストレージ上の同一データベースに同時アクセスし、外部からは一台のデータベースサーバとして振る舞う。各ノードは独立したCPUとメモリを持ちながら、ストレージ層では同じデータを参照する「シェアードディスク」構成を採っている。
複数ノードが同じデータに同時アクセスする際のデータ一貫性は「キャッシュフュージョン」と呼ばれる技術によって維持される。各ノードのバッファキャッシュ間でブロック単位のデータを高速に転送・同期する仕組みで、ディスクへの書き込みを経由せずにノード間でデータを受け渡すことで処理効率を高めている。ノード間の通信にはInfiniBandやイーサネットを用いた専用のプライベートネットワーク(インターコネクト)が使用される。
いずれかのノードで障害が発生した場合には、他のノードが処理を引き継ぐ「フェイルオーバー」処理が自動的に行われる。これにより、単一障害点を排除し、冗長性を確保したシステム構成が実現できる。処理負荷の増大に対してはノードを追加することでシステムを停止せずに性能を拡張できる水平スケーリング(スケールアウト)に対応しており、処理要求の増減に柔軟に対応できる。
Oracle RACの運用には「Oracle Clusterware」と呼ばれるクラスタ管理ソフトウェアが必要であり、共有ストレージの管理には「Oracle ASM」(Automatic Storage Management)が組み合わせて使われることが多い。金融業界や通信業界、製造業などで、情報システムの高い信頼性が求められる基幹業務システムでの採用例が多いとされる。