クエリ 【query】 クエリー

概要

クエリ(query)とは、質問(する)、照会(する)、問い合わせ(る)、尋ねる、疑問、疑問符などの意味を持つ英単語。IT分野では、ソフトウェアに対するデータの問い合わせや要求などを一定の形式で文字に表したものを指すことが多い。

一般的には、情報検索や抽出をうために、含まれるキーワードやフレーズ、探索対象や範囲、対象期間などを組み合わせて検索条件を書き記した文字列を指す。広義には、システムに対する操作や要求など、何らかのメッセージを一定の書式で記したデータ全般が含まれる。

複数の条件を組み合わせる場合には、システム書式に定められた論理演算子などを用いて条件の結合の仕方を指示する。例えば、「A and B」は「条件AとBの両方を満たす」、「A or B」は「AとBの少なくともどちらかを満たす」、「A and not B」は「Aを満たしBを満たさない」といった意味になる。

検索クエリ

Web検索エンジンでは、利用者入力した検索文字列のことをクエリと呼ぶ。検索したい内容を表す語句やフレーズの組み合わせで、検索エンジンは関連度が高いと思われるWebページを探し出してリストにして表示する。

複数の語句を並べると原則としてそれらがすべて含まれるページを探す(AND検索)が、演算子を用いて複雑な条件を指定することもできる。例えば、「|」(縦棒)は「いずれかが含まれる」(OR検索)を、「-」(ハイフン)は「~を含まない」(NOT検索)を意味する。

数式のように括弧で条件の組み合わせ方の優先度を指定したり、ページの最終更新日時の範囲を指定したり、ページが記述されている言語(日本語、英語などの自然言語)を指定したり、「site:演算子で特定のWebサイトのみを検索対象にする(サイト内検索)こともできる。

SQLクエリ

データベース管理システムDBMS)では、利用者や外部システムからデータベースに対する処理要求(問い合わせ)を文字列として表したものをクエリという。データ検索や抽出だけでなく、追加や更新、削除などの要求を発行するのにも使われる。

例えば、検索クエリであれば検索対象のテーブルデータの抽出条件、並べ方などを指定する。DBMSはクエリを解釈・実行し、結果をレコードセットなどの形で応答する。一度作成したクエリは保存しておいて何度も使うことができるようになっているものが多い。

データベースとして最も広く普及しているリレーショナルデータベースRDB/RDBMS)ではクエリを記述する言語の標準として「SQL」(Structured Query Language)が定められており、単にクエリと言えば通常はSQLクエリを指す。

SQLではデータの問い合わせおよび抽出をうのはSELECT文だが、データを追加するINSERT文や更新をUPDATE文、削除をDELETE文テーブルの作成をCREATE文など、DBMSに対して処理や操作を要求する命令文はすべてクエリと呼ばれる。

(2023.4.18更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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