KVS 【Key-Value Store】 Key-Valueストア / キーバリューストア

概要

KVS(Key-Value Store)とは、データ管理システムの種類の一つで、保存したいデータ(value)に対し、対応する一意の標識(keyキー)を設定し、これらをペアで格納する方式。

保存したいに対して識別子となるキーを設定し、両者をセットストレージなどに書き込む。読み出し時にはキーを指定すると対応するを取り出すことができる。既存のキーを指定して書き込むと新たなで上書きされる。

キーに指定できるデータの種類は処理系によって異なり、キーは参照や識別がしやすいよう数値や文字列などが用いられることが多い。には単純なデータ型バイト列を指定できることが多いが、複雑なデータ構造オブジェクトなどを格納できるものもある。構造的なデータを一定の決まった手順で文字列バイト列に変換(シリアライズ)して保存する処理系もある。

一意のキーを対応付けて保存するデータ構造は多くプログラミング言語連想配列辞書ディクショナリ)、ハッシュマップなどの名称で提供されてきており、KVSはこの仕組みを永続的なデータ管理システムに応用したものと考えることもできる。

伝統的なリレーショナルデータベースRDB)に代わるデータ管理システムは「NoSQL」(RDBの操作をSQL言語を用いないという意味)と総称され、KVSはそのなかでも最も手軽で汎用的な方式として広く浸透している。複数のサーバ記憶装置などに分散してデータを保存できる機能を持ったものもあり、「分散KVS」(distributed KVS)と呼ばれる。

(2019.12.19更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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