合字 【ligature】 リガチャ

概要

合字(ligature)とは、複数の文字を繋げて一文字にしたもの。英語以外のヨーロッパの言語でアルファベットの合字がよく用いられるほか、言語によっては音節などの単位で多数の文字を繋げて表記する場合もある。

「a」「e」で「æ」、「ss」を「ß」のように、複数の文字を繋いで一つの文字のように表記したものである。綴りとしては元の文字の並びと同等とみなすが表記上繋げて書くものと、繋げた文字を新たな文字のように扱う場合がある。

文字と共に用いる記号の中にも、元はアルファベットの合字だったものがある。例えば、「&」(アンパサンド)はラテン語の接続詞「et」(~と)に由来し、「ε」のような丸みを帯びた筆記体の大文字「E」と小文字の「t」を繋げた合字だったものが単体の記号のように扱われるようになったものとされている。

ラテン文字だけでなくアラビア文字やモンゴル文字などでも合字が見られる。ハングルやインドの諸言語のように、綴り方の体系が合字を基本としており、音素や音節などの単位で文字を結合して表す言語もある。複数の漢字を組み合わせて作られた漢字も合字の一種とする考え方もある。

(2023.12.26更新)

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