制御文字 【control character】 制御コード / contorol code / コントロール文字 / コントロールキャラクタ / コントロールコード / 制御キャラクタ
概要
制御文字(control character)とは、文字コードで規定された文字のうち、外部との通信の制御や周辺機器の制御などに用いる特殊な文字のこと。制御文字に割り当てられたコード(番号)のことを「制御コード」(control code)という。機器に対する命令文などを発行する際に、通常の文字などと合わせて用いられるもので、状態の通知や動作の指示を表現することができる。多くの文字は通常の方法では利用者が直に入力したり画面に表示したりすることはできない。
制御文字の種類や各文字に割り当てられたコードは文字コード体系ごとに異なる。最もよく用いられているASCII(アスキー)及びその互換コードでは、「HT」(Horizontal Tabulation:水平タブ、コードは9番/16進数で09)、「LF」(Line Feed:改行、10番/同0A)、「CR」(Carriage Return:行頭復帰、13番/同0D)、「ESC」(Escape:特殊文字開始、27番/同1B)、「SPC」(Space:空白文字、32番/同20)などが有名である。
かつては機器間の通信回線が貧弱で、少しでも短いデータで制御情報を伝達する必要があったため、機能ごとに専用の制御文字が用意されていた。現代ではそのような制約はなくなり、周辺機器の機能も格段に複雑化し単純なコードで動作を指示すること自体が不可能になったため、改行、空白、タブなどテキストデータの記述にも用いる数文字を除いて、本来の用途で用いられることはほぼなくなっている。
(2023.4.8更新)