等号 【=】 イコール / equals sign
数学では「a=b」と書けば、文字aとbは値が等しいことを表し、「aイコールb」あるいは「aはbに等しい」といったように読む。等しくない場合は「≠」を、ほぼ等しい場合は「≒」「≃」「≈」「~」などの記号を用いる。
恒等式(左辺と右辺は恒等的に等しい)や、定義(左辺を右辺のように定義する)は三本線の「≡」を用いることが多い(定義は「:=」等とする場合もある)。図形は面積や体積が等しいことを「△ABC=△XYZ」のように書き、形も一致する合同は「△ABC≡△XYZ」のように「≡」を用いる。
ASCII文字コードでは61番(16進数で3D)が割り当てられており、標準的な配列のキーボードでは文字領域の最上段右寄りにある「= - ほ」と書かれたキーをShiftキーと共に押すことで入力できる。日本語文字コードでは全角記号としての「=」も定義されており、国際的な文字コード標準のUnicodeではU+FF1D「FULLWIDTH EQUALS SIGN」として収録されている。
プログラミングにおける等号
プログラミングでは、左辺の変数などに右辺の値や式の評価結果などを代入する記法として「a=1」のように記述することがある。数学の等式とは意味が異なり、例えば現在の値に1を加算する操作は「a=a+1」のように数式としては意味が通らない記述となる。
初等教育では「=」記号は等式と教わるため初学者が混乱するといった批判もあるが、この記法を採用するC言語の記法を踏襲するプログラミング言語は現代でも主流となっている。Pascalのように代入を「:=」で表し、「=」は等式に意味的に近い条件文などでの左辺と右辺の比較(等価演算子)として用いる言語もある。
C言語や多くの似た構文の言語では、「=」は代入を表し、比較には if(x==1) のように「==」を用いる。JavaScriptのような動的型付け言語(いわゆるスクリプト言語)では、値の実質的な内容が一致するか比較する演算子に「==」を、値とデータ型の両方が厳密に一致するか比較する演算子に「===」(厳密等価演算子)を用いることがある。