丸数字 【circled number】 丸囲み数字 / 丸付き数字
概要
丸数字(circled number)とは、「①」のように数字を丸で囲ったもの。項目の順番を表すために項目名の先頭に付けることが多い。日本語の文書中で、段落の表題や箇条書き、試験の出題用紙の設問などで順番を表す数字としてよく用いられる。①を「まるいち」のように「まる」に数字を付け加えて読むが、一部の地域では「いちまる」のように「まる」を後に読むこともある。
コンピュータ上の文字としては、手書きのように「○」と数字を組み合わせて描画することができないため、「⑩」のように値一つずつに一つの文字が定義されている。文字コードの標準規格には長らく収録されず、各メーカーが独自の外字として定義したものが使われてきた。
例えば、NECのPC-9800シリーズでは「①」から「⑳」までの20個が、米アップル(Apple)社のMacintoshシリーズ(日本向けの漢字Talkシステム)では「①」から「⑳」および黒丸の「❶」から「❾」までが収録された。両者で同じ数字でもコード番号が異なり、別の機種ではそのまま表示できないため、機種依存文字(環境依存文字)の一種だった。
2000年に策定されたJIS X 0213でようやく「①」から「㊿」、黒丸の「❶」から「⓴ 」、二重丸の「⓵」から「⓾」が収録され、これがそのままUnicodeにも収録されている。Unicodeにはこれら日本語環境に由来するものとは別に、欧米の装飾文字フォントである「Dingbat」(ディンバット)に由来する「➀」から「➉」、黒丸の「➊」から「➓」(後にゼロ「🄋」「🄌」が追加)も収録されている。
(2023.7.20更新)