JISコード 【ISO-2022-JP】
文字コードを7ビット単位で符号化する方式を定めたもので、エスケープシーケンスという特殊な制御文字を挿入することにより複数の文字集合(いわゆる半角文字と全角文字など)の切り替えを行う。
同じコードでも直前のエスケープシーケンス次第で別の文字を指し示すことがあるため、文字列は先頭から順に読み込まなければならないという制約がある。
ASCII文字コードで定義された制御文字やラテン文字(いわゆる半角英数字・記号)に加え、JIS X 0208で定義された日本語文字(ひらがな、カタカナ、漢字)やギリシャ文字、キリル文字、全角記号などを記述できる。いわゆる半角カタカナは含まれていない。
最初の仕様は1993年にRFC 1468として標準化され、1997年にはJIS X 0208の改訂版に収録され国内の公的な標準規格となった。その後、JIS X 0212で定義された文字を扱えるようにしたISO-2022-JP-1(RFC 2237)などいくつかのバリエーションが策定された。
Unicodeの普及以前に、Shift JISコード、日本語EUCコード(EUC-JP)と並んで古くからよく用いられてきた有力な日本語文字コードの一つである。特に、1990年代後半のインターネットの一般への普及の初期に、8ビット単位の文字コードが欧米で開発された電子メールソフトウェアなどと相性が悪かった(7ビットコードしか想定していないものが多かった)ことなどから、電子メールで日本語を扱う際の事実上の標準として広まった。
(2020.4.15更新)