囲み文字

概要

囲み文字とは、「㉆」のように文字や数字を丸や四角、三角などの図形で囲った文字のこと。古くから用いられている文字の記法で、コンピュータ上の文字コードに収録されているものもある。

日本語では古くから屋号を表す記号として先頭の漢字などを図形で囲った囲み文字が使われてきた。現代では、業界内や組織内の符牒、テレビ番組表や時刻表などの一覧表などに記載する省略表記、地図記号などとして単語の先頭の文字などを丸で囲った表記がよく用いられる。「①」のような丸囲み数字は項目番号の表記として定着している。

他の言語圏でも、アットマーク「@」や、著作権記号「©」、登録商標記号「®」、レコード原盤権記号「℗」のように単語や定型句の省略表記などとして囲み文字が用いられることがある。電流計を表す「Ⓐ」のように特定の業界や学術分野で通用する記号もある。

文字コードにおける囲み文字

文字コード標準では日本語のコード規格に「①」~「㊿」の丸囲み数字、「❶」~「⓴」の黒丸囲み数字、「⓵」~「⓾」の二重丸囲み数字、「㋐」などいくつかの丸囲みカタカナ、「ⓐ」~「ⓩ」の丸囲み小文字アルファベット、「㊤」「㊥」「㊦」「㊧」「㊨」「©」「®」などが収録され、これがそのままUnicode標準にも採用されている。

Unicodeではさらに、「🄰」「🅐」のようにアルファベットを四角や丸、黒丸で囲った文字や、「㊑」「🈞」のように一部の漢字を丸や四角で囲った文字、すべてのカタカナの丸囲み文字、「㉰」のようなハングルの丸囲み文字などが収録されている。また、文字を重ねて表示する合成表示の仕様を用いて、丸や四角、三角、菱形などの枠用の記号文字に任意の文字を重ねて表示することができる。

(2024.1.26更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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