ISO/IEC 2022 【ISO 2022】

概要

ISO/IEC 2022(ISO 2022)とは、国際標準化機構(ISO)によって標準化された文字コードの扱いについての規格の一つ。7ビットあるいは8ビット文字コードの符号化方式と、複数の言語の文字を切り替えて表現する方式を定めている。国内で対応する規格はJIS X 0202。

1973年の最初の規格では文字コードを7ビットで表す方式を定義し、1982年の第2版以降ではこれに加えて8ビットの符号化方式が追加された。

ASCIIおよびISO/IEC 646由来の制御文字の区画と、表示可能な文字(図形文字)の区画に分かれている。複数のバイトで一つの文字を表す方式を定義しており、中国語や日本語など文字数の多い言語の文字を収容できる。

エスケープシーケンス

制御文字エスケープ文字(27番/16進数で1B)から始まる符号は「エスケープシーケンス」(escape sequence)と呼ばれ、文字の処理系に対する制御を表す。文字集合(言語)の切り替えなどを指示することができる。

文字集合動的に切り替えることで、一つのコード体系で様々な言語の文字を混在させることができる。ただし、同じコードでも直前のエスケープシーケンス次第でどの言語のどの文字を表すかが異なるため、文字列の処理は先頭から順にわなければならないという制約がある。

各国の文字コード

ISO/IEC 2022の規格本体では実際のコードと文字の対応関係までは定めておらず、各国の標準化団体などがISO/IEC 2022の仕組みに則った文字コード体系の規格を発行している。

文字の種類が比較的少ないヨーロッパや中東などの言語は、ISO/IEC 8859規格でコード体系が定められ、当該各国で標準的に用いられている。日本ではISO-2022-JP(いわゆるJISコード)やEUC-JPExtended UNIX Code)などが定められ、Unicode普及以前はShift JISコードと並んで広く用いられていた。

(2020.4.16更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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