ターミナルソフト 【terminal software】 ターミナルエミュレータ / terminal emulator
概要
ターミナルソフト(terminal software)とは、ネットワークを通じて他のコンピュータに接続し、コマンドライン方式で遠隔操作するためのソフトウェア。メインフレームの端末(ターミナル)の機能をソフトウェアで再現したものから発展した名残りで「ターミナルエミュレータ」とも呼ばれる。コマンドライン(CLI/CUI)は利用者が端末のキーボードを操作して文字でオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションへの指示を入力し、プログラム側からも画面に文字を表示して応答を返す方式で、多くのOSが基本的な操作方式として対応している。
ターミナルソフトはこれを遠隔からネットワークを通じて利用できるにする入出力ソフトで、端末のターミナルソフトへ入力された文字が遠隔のコンピュータに転送されて実行され、出力された文字が端末へ返送されてターミナルソフトの画面に表示される。地理的に離れた場所にあるコンピュータを操作したり、キーボードやディスプレイが繋がれていないサーバを管理するために用いられることが多い。
接続や認証、遠隔操作のためのプロトコル(通信手順)はシステムごとに独自のものもあるが、rloginやTelnet、SSH1、SSH2など標準化された仕様を用いるのが一般的で、ターミナルソフトと接続先が同じプロトコルに対応していれば機種やOSが違っても操作できる。パソコン上のWindowsやmacOSからLinuxサーバを管理するといった使い方が広く普及している。
Windows環境ではTera TermやPuTTY、RLoginなどのフリーソフトウェアあるいはオープンソースソフトウェアの人気が高いが、2019年にMicrosoft社自身がWindows 10向けに「Windows Terminal」(Windowsターミナル)を提供し始めている。macOSでは標準で内蔵されている「ターミナル」(Terminal)を利用することが多い。
(2021.6.2更新)