PMBOK 【Project Management Body of Knowledge】 プロジェクトマネジメント知識体系
概要
PMBOK(Project Management Body of Knowledge)とは、モダンプロジェクトマネジメントの概念や用語、手法、工程などを体系化した標準の一つ。アメリカの非営利団体PMI(Project Management Institute/プロジェクトマネジメント協会)が「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド」(原著は “A Guide to the Project Management Body of Knowledge”)という書籍として発行している。プロジェクトを「立ち上げ」「計画」「実行」「監視・制御」「終結」の5つの工程(プロセス)に分け、それぞれをさらに詳細な標準プロセスの集合として定義している。また、着目すべき観点として「統合」「スコープ」「スケジュール」「コスト」「品質」「人的資源」「コミュニケーション」「リスク」「調達」「ステークホルダー」の10の知識エリアを挙げている。
このように細分化され整理された各領域について、入力(前提として必要となる文書など)、ツールと技法(管理を実践するための個別の手法)、出力(プロセスの結果生み出される成果物など)が定められている。
PMBOKではプロジェクトマネージャがいつどういった点に注意して何を行うべきかについてある程度具体的に定めている部分もあるが、分野によらず応用できるよう汎用的・抽象的な原則が記述されているところも多く、個別の分野やプロジェクトにどのように適用するかはプロジェクトマネージャの理解の深さや技量、経験によるところが大きい。
PMIではPMBOKに基づくプロジェクト管理が可能な知識や技能を身に付けていることを認定する国際的な資格「PMP」(Project Management Professional)試験を実施している。3年毎の更新制で、期間内に所定の学習や活動を行ったことを証明しなれば失効する。
PMBOKは1987年に最初に公表されたが、書籍の形にまとめられ「PMBOKガイド」の初版が刊行されたのは1996年である。以降は4~5年ごとに改訂されている。1998年にはPMI日本支部が開設され、翻訳書の刊行とPMP試験の実施を行っている。
(2018.11.21更新)