最頻値 【mode】 モード

概要

最頻値(mode)とは、の集団があるとき、その中に最も多く含まれるのこと。集団の性質を表す代表値の一つとしてよく用いられる。

集団の中で同じが何回出現するかを調べ、最も多く出現するが最頻値である。例えば、{ 0, 1, 1, 1, 2 } というの集合があるとき、この中には「0」が1回、「1」が3回、「2」が1回出現しており、最頻値は3回の「1」となる。

連続値の場合は全く同じが繰り返し現れることは稀であるため、度数分布表ヒストグラムを用いて「0以上10未満」「10以上20未満」のように区間を区切って頻度を数え、最も多い区間の中心の(10~20が最多なら15)を最頻値とする。

最頻値は一つに定まるとは限らない。「0, 1, 1, 2, 3, 3, 4」の場合、最多頻度2回のが「1」と「3」2つとなり、両者ともに最頻値となる。このように最頻値が複数の場合を「多峰性」(multimodal)の分布、中でも2つの場合を「二峰性」(bimodal)の分布という。最も極端な場合、すべてのが同じ頻度で出現するとすべてのが最頻値となる(最頻値を考える意味がなくなる)。

代表値としては他にも、全体を同じに均した「平均値」(average)、順位がちょうど真ん中のを取る「中央値」(medianメジアンメディアン)などがある。統計値などがきれいな山型の分布にならない場合には、これらより最頻値で代表させるのが適していることがある。また、平均値中央値と異なり、「○○という回答が最も多かった」というように数値で表されないデータ名義尺度)の集計にも適用できるという重要な性質がある。

(2022.4.29更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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