パラメータ 【parameter】 パラメタ
概要
パラメータ(parameter)とは、媒介変数、補助変数、母数、引数、設定値などの意味を持つ英単語。ITの分野では、ソフトウェアやシステムの挙動に影響を与える、外部から投入されるデータなどのことをパラメータということが多い。関数やソフトウェア、機械など何らかの仕組みに対して外部から与える値のことで、内部の構造や処理手順などが同じでも、与えるパラメータによって出力や挙動を変化させることができる。
関数のパラメータ
プログラミングでは、関数やメソッドなどが呼び出し元から渡された値を受け取るために宣言された変数のことをパラメータという。「仮引数」(formal argument)と呼ばれることもある。
関数やメソッドの定義の先頭などで、括弧で括って変数名を列挙するなどして宣言することが多い。呼び出し側で関数などに引き渡す値などは「引数」(argument)あるいは「実引数」(actual argument)と呼ばれる。
URLパラメータ
WebブラウザなどがWebサーバに送信するデータを、送信先を指定するURLの末尾に特定の形式で表記したものを「URLパラメータ」(リクエストパラメータ/クエリ文字列)という。
URLの末尾に「?」(クエスチョンマーク)を付け、続けて「名前=値」の形式で引き渡す内容を記述したもので、ブラウザ側からサーバ側にデータを送って何らかの処理を行わせ、Webページの内容に反映させることができる。「&」を挟んで複数の名前と値の組を連結することもできる。
Webページに入力フォームを設置する場合、form要素のmethod属性を「get」に設定するとHTTPのGETメソッドで内容が送信され、フォームの入力内容はURLパラメータとしてURLの末尾に連結されてWebサーバに伝達される。その際、日本語文字などはURLを構成する文字として使用できないため、文字コードの値と「%」(パーセント記号)を組み合わせたURLエンコードという特殊な記法に変換される。
他の分野でのパラメータ
数学では媒介変数のことをパラメータという。例えば、平面座標上の点(x,y)の移動が、いずれも時間tの関数 x=f(t) y=g(t) によって表されるような場合に、tを媒介変数あるいはパラメータという。変数をパラメータの式によって表すことを媒介変数表示という。
ビデオゲームの分野では、数値で示される能力や性能などをパラメータという。「主人公のヒットポイント」のようにプレイの進行に従って変化する能力値(ステータス)のことを指す場合と、「薬草を使うと15ポイント回復する」のように開発時に決定された各種の固定値を指す場合がある。
ゲーム開発では、プログラムがある程度完成した後にテストプレイしながら各種の値を決定あるいは変更していく工程を「パラメータ調整」という。同じ仕組みのゲームでもパラメータによってプレイしたときの感想が大きく異なるため重要な作業である。
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 独立行政法人日本芸術文化振興会委託事業 PwCコンサルティング「文化芸術活動におけるデジタル技術の活用による表現活動等の先行事例調査 調査報告書」(PDFファイル)にて引用 (2023年5月)