キャッシュクリア 【clearing cache】

概要

キャッシュクリア(clearing cache)とは、一度使ったデータを高速に読み出し可能な記憶装置に一時保管しておく「キャッシュ」(cache)の内容を削除すること。キャッシュに残っている古いデータを誤って使ってしまうことを防ぐ。

Webブラウザのキャッシュクリア

Webブラウザ通信にかかるコストや時間を節約するため、一度Webサーバから取り寄せたコンテンツストレージ外部記憶装置)内に一時的に保管しておき、次に必要になったときにいちいちサーバから受信し直さなくても良いように設計されている。これをブラウザキャッシュという。

キャッシュに記録されたファイルには保管期限が設定されており、毎回の利用時に最新版がないかサーバに確認して更新されていたら取り寄せて入れ替える仕組みがあるが、この仕組みがうまく機能せず、サーバの最新版と一致しない古い内容をそのまま使い続けてしまうことある。

そのような場合に、利用者が明示的にキャッシュクリアの操作をうことで、ブラウザ側で保管したキャッシュデータは一掃され、次にWebサイトアクセスする際はすべてのデータサーバから取り寄せ直して表示する。

具体的な操作はブラウザごとに異なるが、例えばGoogle Chromeの場合は設定メニューの「閲覧履歴を消去」を開き、「キャッシュされた画像とファイル」にチェックを入れて「データを削除」をクリックあるいはタップすればキャッシュクリアが実行される。

サーバから受信してコンピュータ内に保管されるデータには、閲覧者の識別などに用いられる「Cookie」(クッキー)もあるが、これはキャッシュとは別の仕組みで保存されている。キャッシュクリアを指示する画面には「Cookieを消去する」「キャッシュCookieを消去する」などのメニューも用意されており、これを指定することでCookieも消去してサーバから取り寄せ直すことができる。

(2023.12.7更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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