venv 【virtualenv】

概要

venv(virtualenv)とは、Pythonの標準の言語処理系が持つ機能の一つで、システム上にPythonが動作する仮想的環境(virtual environment)を作り出すもの。同じシステム上に複数の独立した環境を構成して使い分けることができる。

もともと「virtualenv」として知られていた外部のツールがPython 3.3で標準として取り込まれたもので、システム仮想環境を作り出し、標準環境や他の仮想環境とは独立にパッケージなどを導入することができる。

シェル上で「python3 -m venv 環境名」という書式で新しい環境構築することができ、環境名と同じ名前のディレクトリが新たに作成される。当該環境上でpipなどを使ってパッケージを導入すると、他の環境には影響を与えることなくその環境でのみパッケージを利用できるようになる。

複数のプロジェクトが異なるパッケージを利用しており、それらが競合して同時に利用するのに不都合な場合などに、プロジェクトごとに独立した環境を簡単に用意することができる。一方、複数バージョンPython環境を同時に用意したい場合には「pyenv」などを用いる。

(2021.8.11更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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