デクリメント演算子 【--】 decrement operator / 減分演算子
概要
デクリメント演算子(--)とは、プログラミング言語に用意された算術演算子の一つで、変数の値に1を減算するデクリメント(decrement)演算を行うためのもの。C言語の「--」を踏襲している言語が多い。変数を一つだけ取る単項演算子の一種で、数値型(整数型や浮動小数点数型)の変数の現在の値から「1」を減算する。C言語では「--」という演算子を用いて「x--」あるいは「--x」のように表し、「x=x-1」を実行するのに等しい。
前置記法(--x)と後置記法(x--)の差は減算が実行されるタイミングで、例えば「if(x--==10)」という条件文ではxと10を比較してから1を減算する(実行前にxが10のときtrueとなる)のに対し、「if(--x==10)」だとxから1を減算してから10と比較する(実行前にxが11のときtrueとなる)。
「--」というデクリメント演算子はC言語やC++言語の他、Cに影響受けたJavaやPerl、PHP、JavaScriptなど多くの言語に採用されているが、RubyやPythonのようにデクリメント演算子自体が用意されていない言語もある。一方、デクリメントとは逆に変数の値に1を加算するインクリメント(increment)を行う演算子は「インクリメント演算子」(increment operator)と呼ばれ、C言語系では「++」で表される。
(2023.7.10更新)