pyenv
概要
pyenvとは、Pythonの標準の言語処理系が持つ機能の一つで、システム上に複数バージョンのPythonを同居させて使い分けられるようにするもの。Python 2系と3系の使い分けなどを手軽に行うことができる。Pythonは過去の改版に際して仕様が大きく変更されたことがあり(バージョン2.x→3.xなど)、古いプログラムが最新の処理系で正しく動作しない場合がある。また、配布されているプログラムの中には開発者によって推奨あるいは保証する動作環境について特定のバージョンが指定されていることがある。
pyenvを用いると、指定した特定のバージョンのPython実行環境を導入することができ、さらに複数のバージョンをそれぞれ異なるディレクトリに収納して切り替えることができるようになる。これにより、プロジェクトごとに適したバージョンの実行環境を用意することができる。
pyenvが用意する実行環境はバージョンごとに一つであるため、複数のプロジェクトでパッケージのバージョンが競合してうまく動作しないという問題が生じることがある。そのような場合は「venv」(virtualenv)などの機能でプロジェクトごとに独立した仮想環境を用意する。
(2021.8.11更新)