前置インクリメント 【pre-increment】 前置増分演算子
概要
前置インクリメント(pre-increment)とは、「++x」のようにインクリメント演算子を変数の前に置く記法。他の処理と組み合わせた時に先に値の変更が行われる。インクリメント演算子「++」は一つの変数に対して操作を行う単項演算子の一つで、指定した変数の値に1を加算して新しい値を代入する働きがある。「++x」のように前に置く記法を前置インクリメント、「x++」のように後に置く記法を後置インクリメントと呼び、値が加算される処理自体は変わらない。
「if(++x==1)」「y=++x;」のように他の処理と組み合わせたとき、前置インクリメントの場合は最初にインクリメント演算を行い、その後に残りの処理を実行する。if(++x==1) であれば条件式として加算後のxの値が評価され(この文の前にxが0ならtrue)、y=++x; であればyに加算後のxの値が代入される。
一方「x++」のように後置した場合は先に他の処理が行われ、その後にインクリメント処理が実行される。if(x++==1) なら値の評価後にxが加算され(この文の前にxが1ならtrue)、y=x++; ならxの値をyに代入した後にxが加算される。
(2023.7.13更新)