タプル【tuple】

タプルとは?

順序付けられた複数の要素で構成される組。日本語で「~つ組」と表現される要素の集合で、もとは数学の概念だが、プログラミング言語などの中には同様の構造を持つタプルという名称のデータ型が用意されている。
タプルのイメージ画像

数学では、3つ以上の要素を並べたものを「三つ組」(3-tuple)、「四つ組」(4-tuple)などと呼び、一般にこれらをまとめてタプルと呼ぶ。要素の並び順が意味を持ち、同じ値を含んでいても順序が異なれば別のタプルとなる。例えば、 (A, B, C) と (C, B, A) は異なるタプルである。このような順序付きの構造は、座標、関係、データのまとまりなどを表現する際に特に有用である。

コンピュータ上では、複数の値を一つのデータとして扱うためのデータ型データ構造をタプルと呼ぶ。タプル型を用意しているプログラミング言語の多くは、異なる型の値を同時に格納できるようになっており、数値、文字列、真偽値オブジェクトなどを一つのまとまりとして保持できる。配列のように各要素に通し番号(添字)が割り当てられ、これを通じて要素を識別する。

例えば、人物の情報を「名前、年齢、住所」のように一つの組として扱う場合、そのデータの集合をタプルとして表現することができる。異なる型のデータの列を単一のデータのようにまとめて扱うことができるため、関数の戻り値として複数の結果を返す場合や、一時的に関連する値をまとめる場合などに便利である。

タプルは配列やリストと似た構造として説明されることが多いが、要素数は宣言時に固定されることが多く、言語によっては作成後に内容を変更できない不変(イミュータブル)なデータ構造として用意されている場合もある。これはデータの安全性や一貫性を保ちやすくするために設けられた制約である。

なお、データベース分野では、タプルという語はテーブルの1行を指す場合がある。リレーショナルデータベースでは、表は複数の行と列から構成され、それぞれの行が属性値の集合として一つのタプルを形成する。顧客表であれば、各行が一人の顧客の情報を表すタプルである。

他の辞典等による「タプル」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「タプル」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
平21修7 問32】 ある関係データモデルを作成するときに,タプル内の反復するデータ項目を取り除いた場合,そのデータモデルが少なくとも満たす正規形はどれか。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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