単精度浮動小数点数型 【single precision floating point number type】 単精度実数型 / float型
概要
単精度浮動小数点数型(single precision floating point number type)とは、プログラミング言語などで用いられる数値データ型の一つで、32ビット長の浮動小数点数を格納することができるもの。多くの言語では実数を表すことができる最も基本的な型として用意されている。小数点数以下の桁数が可変であるような実数値を表現することができる浮動小数点数型の一つで、一つの数値を32ビットの長さのデータとして表す。
C言語やその影響を受けた言語では “float” (フロート)という型名が用いられるが、他に “single”(シングル)や “real”(リアル)などの型名もよく用いられる。Pythonのようにfloat型がいわゆる倍精度(64ビット長)を表す場合もあるため注意を要する。
表現形式は言語仕様などにより異なるが、標準規格として普及しているIEEE 754のbinary32形式の場合、先頭から1ビットの符号部(正負を表す)、8ビットの指数部(小数点の位置を示す)、23ビットの仮数部(桁の並びを表す)の順に格納する。仮数の先頭の「1」は正規化により省略されるため、実質的には24ビットで仮数を表す。
この形式で表すことができる値は十進数で概ね -3.40282×1038~3.40282×1038 の範囲で、精度は6桁である。
(2019.6.4更新)