符号ビット 【sign bit】

概要

符号ビット(sign bit)とは、数値をビット列で表したときに正負の符号を表すためのビット。一般的な数値のビット表現仕様の多くでは先頭ビットが符号ビットに割り当てられている。

一般的な符号付き整数型の場合、先頭の1ビットが正負の符号を表し、「0」ならば0あるいは正、「1」ならば負の数を表す。正の数の場合は残りビットがそのまま値となり、例えば8ビットであれば「01111111」が127を表す。

負の数の場合、符号ビット以外をどのように扱うかでいくつかの方式に分かれる。最も単純な方式として正の数と同じように符号ビット以外で絶対値(仮数)を表す手法があり、「10000000」は-0、「11111111」は-127となる。コンピュータ上では加減算の処理が複雑になるためあまり採用されていない。

多く採用されているのは符号ビット以外に絶対値の2の補数two's complement)を格納する方式である。2進数における2の補数とは、その数に足し合わせるとちょうど桁が一つ増える最小の数で、例えば127「1111111」の2の補数は1(足すと「10000000」になる)である。この方式では「10000000」は-128、「11111111」は-1となる。

(2021.11.27更新)

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