プロトタイプ宣言 【prototype declaration】 関数プロトタイプ / function prototype

概要

プロトタイプ宣言(prototype declaration)とは、C言語などのプログラミング言語で、関数などの呼び出し方を規定する宣言文のこと。関数などの名前、引数データ型と数、返り値の型など、呼び出し側にとって必要なインターフェース部分を定義する。

通常の関数定義では、名前や引数返り値の型などを冒頭で定義した後、すぐに続けて実行する処理内容(実装)を記述していくが、プロトタイプ宣言では冒頭部分のみを抜き出して宣言する。関数本体が無くても処理系がその関数を呼び出すコードを構成することができるようになる。

プログラムの冒頭で必要な関数のプロトタイプ宣言を記述していくことで、以降のコードでその関数を定義済みとして呼び出すことができるようになる。ただし、実際に実行可能なプログラムを生成するには、関数の処理内容を記述した本体のコードを連結する必要がある。

関数実装ライブラリなど実行可能プログラムとしてのみ提供される場合には、プロトタイプ宣言のみを列挙したヘッダファイル拡張子が.hのファイルなど)が同時に提供される。開発者はこれをプリプロセッサで自分のプログラムの冒頭に連結することにより、ライブラリ内の関数を呼び出して使用することができるようになる。

(2022.5.21更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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