インクリメント演算子 【++】 increment operator / 増分演算子
概要
インクリメント演算子(++)とは、プログラミング言語に用意された算術演算子の一つで、変数の値に1を加算するインクリメント(increment)演算を行うためのもの。C言語の「++」を踏襲している言語が多い。変数を一つだけ取る単項演算子の一種で、数値型(整数型や浮動小数点数型)の変数の現在の値に「1」を加算する。C言語では「++」という演算子を用いて「x++」あるいは「++x」のように表し、「x=x+1」を実行するのに等しい。
前置記法(++x)と後置記法(x++)の差は加算が実行されるタイミングで、例えば「if(x++==10)」という条件文ではxと10を比較してから1を加算する(実行前にxが10のときtrueとなる)のに対し、「if(++x==10)」だとxに1を加算してから10と比較する(実行前にxが9のときtrueとなる)。
「++」というインクリメント演算子はC言語やC++言語の他、Cに影響受けたJavaやPerl、PHP、JavaScriptなど多くの言語に採用されているが、RubyやPythonのようにインクリメント演算子自体が用意されていない言語もある。一方、インクリメントとは逆に変数の値から1を減じるデクリメント(decrement)を行う演算子は「デクリメント演算子」と呼ばれ、C言語系では「--」で表される。
(2021.11.16更新)