抽象データ型 【ADT】 Abstract Data Type

概要

抽象データ型(ADT)とは、プログラミング言語で扱うデータ型の一種で、基本的なデータ型変数を組み合わせたデータ構造と、そのデータ構造に対する操作(手続き)を一つのまとまりとして定義したもの。

様々な型の変数からなる集合体の構造を定義し、それらのデータに対してうことができる演算や処理の手順を関数などの形で定義する。抽象データ型の変数を宣言すると、定義された構造に応じたデータの格納場所が用意され、格納したデータに対して定義された関数による操作をうことができる。

例えば、プログラム中でスタックstack)を扱う場合、スタック型の抽象データ型を定義して、配列などを利用してデータの格納場所を用意し、データの追加(push)や取り出し(pop)などの操作方法を定義する。スタックを利用したいときはスタック型の変数を宣言し、手続きを呼び出すだけでよく、実装の詳細は抽象データ型の定義の中に隠蔽され、利用者が気にする必要はない。

(2021.12.7更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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