プログラミングパラダイム 【programming paradigm】

概要

プログラミングパラダイム(programming paradigm)とは、プログラミング言語が規定するプログラムの枠組みのこと。開発者がプログラムをどういうものとして捉えるべきかを示した規範で、言語によって同じ処理を行うプログラムでも書き方が異なる。

例えば、「手続き型プログラミング」では関数サブルーチンなどの手続きの定義と呼び出しの組み合わせとしてプログラムを記述するが、「関数型プログラミング」(functional programming)ではプログラム関数の組み合わせとして記述する。

手続き型から派生した「オブジェクト指向プログラミング」(OOP:Object-Oriented Programming)では、互いに関連するデータと手続きを一つのオブジェクトとして定義し、プログラムオブジェクト間の相互作用として記述していく。

手続き型オブジェクト指向型は実行する命令文を順に並べた構造は共通しているため、「命令形プログラミング」(imperative programming)と総称される場合がある。同様に、関数型のように手続き的にではなく宣言的に処理を記述していく方式は「宣言型プログラミング」(declarative programming)と総称される。

プログラミング言語の中には単一のパラダイムで仕様が構成され、他のパラダイムによる書き方ができない言語もあり、「関数型言語」のように言語の分類に用いられることもある。しかし、近年ではオブジェクト指向型と関数型など、複数のパラダイムを取り込んだ「マルチパラダイム型」の言語が多く、言語を一つのプログラミングパラダイムに分類するのは難しくなっている。

(2023.11.11更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。